自分を知ることからすべては始まる

siroi_mogutan2009-03-20

西武ライオンズの黄金時代を支えた左腕にして、現役最年長投手で、通算222勝をあげている工藤公康さんの「現役力」を読みました。サブタイトルにある「自分を知ることからすべては始まる」というのがひしひしと伝わる素晴らしい著作でした。

最近の野球選手の著作は素晴らしいものが多く、ビジネスという観点でもとても参考になる内容だと思います。これは気合や勘や根性といったいわゆるスポーツ3Kだけでない合理的観点を持った選手や監督が成果をあげてきているということではないでしょうか。

いつもの流れになりますが、感銘を受けたセンテンスをいくつか紹介します。

・変わるんじゃない、自分で変えるんだ。

・「フォア・ザ・チーム」という言葉は、耳心地のよいフレーズですが、ともすれば個人の決断の重要性を軽視し、自分の責任を回避する逃げの姿勢につながりかねない

・自分を変えるきっかけはそこらじゅうに転がっているんだから。

・もっとも陥りやすい落とし穴が、自分の過去の栄光をどうしても捨てられないことだと思うのです。

・おだてて木に登るのは豚だけで充分。豚ならばおだてでもしないと木に登らないかもしれないですが、野球選手は人間です。自力で木に登る手足も、自分で考えて工夫する頭もあるのです。

・まずは本人が自力で答えを出そうともがかなければ、最適解は見つかりません。

・「何のために」と疑問を持ってはいけない場面もある。

・子供は天才なんです。何も知らない純真無垢な存在。

・「だって教えてもらってないし・・・」「このやり方は自分に合わないし・・・」子供の頃に考える訓練をしてこなかった若い選手は、必ずこういう言い訳をします。言われたことしかやってこなかったからです。

・環境が変わるわけではない。そうではなくて、その環境をプラスに考えて、それを利用してやろうと開きなおることが大切。

直線的ですが、正論です。とても共感しますね。

「次はどうしたらいいのですか?」「そういうやり方はやってきていないので・・・」「決めてください」という社員からの声がとても多いのがわが社の現状。でも嘆いていてもしょうがないですからね。これを打破して次のステップに上がるためにはとても参考になる本でした。