プリンセス・トヨトミ完読

siroi_mogutan2009-03-16

万城目学さんの「プリンセス・トヨトミ」を読み終えました。この本は結構厚くて歴史を紐解きながらの話だったので、かなり読みごたえありでしたね。

それにしても、万城目ワールドというのは、歴史逆手にとってというか歴史をこれでもかというほどに拡大解釈し、それをベースにストーリーを組み立てる歴史創作のプロである万城目さんによって生み出された宇宙といっても過言ではないでしょう。

今回は、日本とは密かに条約を結んで独立した国家となっている「大阪国」の話です。豊臣の唯一の地筋にあたる姫を大阪の男性全員が密かに守っており、有事となると大阪はすべての活動を停止して、男たちは大阪城に集まって決起する役割を与えられているというストーリー展開です。

そうした歴史の秘密が会計検査院の検査をきっかけに明らかになるという設定もただものではありません。

万城目文学は、本当に読み応えがありますから、毎日少しずつ読むのではなくて、休みの日に一気に読んでしまいたものです。次回作はそういう読み方をしてみたいと思います。

ところで、万城目学さんの「鴨川ホルモー」が文庫になりましたので、万城目初心者は是非、読んでみてください。